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Interview vol.2 『縦横無尽に照らす男 ―千田実の巻 後編』


Interview vol.2 前編(6/6掲載)の続きです。

――舞台上にいると、千田さんの照明コントロールが気持ちにピッタリ合って何とも言いがたい心地良さを感じることがあるのですが、舞台本番でオペレーションをする際、一番気を使うところは何ですか。

本番では客席後方にいることが多いのでお客さんの反応がよくわかります。

舞台は生ものなので日々変化しますが、「いま」の舞台上の空気とそれを観ている客席の空気を「自分なりに」受け止めながらその日ならではのオペレーションができたらいいなと思っています。

うまく行くとマジックが起こります。

――劇場全体を操るって、すごいですね!ふー!(興奮)。まだ質問がありますね。すみません。

長いお付き合いのなかで劇団が変わってきたところ、変わらないことなどあれば教えてください。

また、千田さんから見て、机上風景とはどんな劇団ですか?無理してほめたりしなくても大丈夫です(笑)

メンバーは変わったけれど、変わらないのは古川君の作品を信じているということ。そのことだけは変わらない。

そう思える人たちがいま残っている。当たり前のことのようだけれど実はあまり見ないタイプの集団。

――メンバーは確かに…笑。旗揚げした人が現場にいないって、考えてみれば不思議ですね。

さて、お疲れさまです。最後の質問です。これまでの机上風景の作品で一番好き・再演したい作品があったら教えてください。

好きなのは『乾かせないもの』(2006年初演、2009年再演、2013年海外公演)。

つらい物語だけれども演劇としてのエンターテインメント性もあるし力がある作品です。自分たちでもやり続ける意味があると思うしグローバルな内容なのでさまざまな国の人にもやってもらいたいです。欧米はもちろんのこと「中東版」なんかも観たいです。フェスとして競演し合えたら素敵。是非!

――そうですね。韓国の劇団芸展と『乾かせないもの』を競演したとき、先にあちらの上演を見ることになり、見たら影響されてやりにくくなるかもなーと思っていたけど、本当に全然違っていて心から楽しみました。またやりたいですね。

再演してみたい作品は?

ワニ(前述の『GOOD NIGHT ALLIGATOR』)は再演して欲しい。

あんまりああいうのを小劇場でやる劇団はないので衝撃的でした。もっといろいろ出来そうだし続編も作れそう。観たいなあ。『乾かせないもの』とは違う意味でのエンターテインメントですね。

あとは、『spare parts』(2003年上演)、『cafe Lowside2』(2004年上演)、『土曜日の夜』(2000年上演)などなど。今やったらどうなるか楽しみです。

――一時期古川氏が、「ワニ2を書こうと思う!」とおっしゃっていたこともありましたよ。続編もいつか上演できる日が来るかもしれません。楽しみに待っていましょう(笑)。その他の作品も、今後みんなで考えてみます。

千田さん、興味深いお話をたくさんありがとうございました。『海から来た人』は、私たち劇団員もですが、千田さんにとっても4年ぶりの机上風景の新作です。多大なお力をまたお借りして、一緒に模索してゆけたらと思います。よろしくお願いします!

(インタビュー・構成・編集 根津 弥生)

※Interview vol.3は6/13(月)午前に掲載予定です

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